しかし指輪と一言にいっても「婚約指輪」と「結婚指輪」の2つがあります。実はこの違いを理解している人というのは決して多くはありません。
それもそのはず、結婚指輪も婚約指輪も、結婚するまでは縁のないものですから、知らなくても仕方がありません。
もしかすると、今このページに来ていただいたあなたもその一人なのでは?
ということで、当ページでは、これからプロポーズをしようと考えている男性や、一緒に指輪を選びに行こうと思っているカップルの方々…
中でも、特に結婚指輪と婚約指輪の違いがよくわからないという人に向けて、WILLMARI編集部がその違いを丁寧にご説明させていただきます。
結婚指輪・婚約指輪、それぞれの指輪の意味や相場などの違いと、準備する上で気を付けるべきポイントを紹介していきます。
目次
結婚指輪と婚約指輪、意味の違いはなに?
婚約指輪と結婚指輪を総称して「ブライダルリング」と呼びます。結婚指輪も婚約指輪も、結婚に関係する指輪だということは分かるのですが、具体的にはどういった違いがあるのでしょうか?
婚約指輪
まずは婚約指輪の意味から。婚約指輪はプロポーズの際に欠かせないアイテムの1つとも考えられていますが、婚約指輪は所謂「贈答品」です。結婚したいと思っている女性に対し、その覚悟を示す贈り物として用意されます。
結婚の形というのは女性が嫁ぐパターンと、男性が婿に入るパターンと2種類ありますが、一般的には女性が嫁ぐパターンが多い傾向にあります。
そのため女性は自分の家系を離れ、男性側の家系に入ることになります。
結婚は好きな人と一緒になるという単純なものではなく、それぞれの家族にも関係すること。お嫁さんをもらうというのは、とても覚悟がいることなのです。
それを形に表すという意味でも、質の良いジュエリーを贈ることが求められます。
特に指輪は古くから強い力のある魔除けの装飾品とも考えられてきたため、ネックレスなどの他の装飾品に比べて特別視されてきました。
だからこそ婚約時にも指輪という形で用意されることが好まれます。それが婚約指輪です。
覚悟を示すという意味の他にも、実はもう1つ、婚約指輪を贈ることには大きな意味があります。
婚約指輪は、夫に万が一のことがあった際に、生活に困らないようにするための保険です。
古くから男性は戦場に赴き、女性は家庭を支えるというのがそれぞれの役割でした。つまり命の危機にさらされる機会が多いのは圧倒的に男性。
現代のように女性が社会に出るような時代ではなかった頃は、男性にもしものことがあれば女性は厳しい生活を迫られます。そうならないようにするためにも、婚約指輪というものがあったのです。
質が良いものを贈れば、婚約指輪を換金してしばらくの生活費にあてることができます。
これらの理由から、結婚指輪よりも婚約指輪の方が宝石の質にこだわる傾向が強くなります。
また男女でペアで身につけるわけではないので、女性の好みに合わせた指輪選びをしなければなりません。
結婚指輪
次に結婚指輪ですが、これは夫婦である証として持つもの。「結婚指輪をしているかどうか」ですぐに既婚者かどうかを判断することができます。結婚指輪は日常的に身につけている人が多いため、丈夫で、飽きのこないシンプルなデザインが好まれる傾向にあります。
男女ペアで持つため、オリジナル性や特別感を感じられるようなものを求める人も多く、デザインも価格帯も非常に幅広くなっているのが結婚指輪の特徴。
婚約指輪とは違いダイヤモンドは小さめのものが好まれるため、相場も下がります。
婚約指輪が給料3ヶ月分と言われているのに対し、結婚指輪はペアでも20~30万円くらいが大体の方が購入する値段です。
次は、上記の婚約指輪・結婚指輪の値段の部分について、もう少し詳しくご紹介します。
給料三ヶ月分はもう古い?結婚指輪・婚約指輪の相場・値段は?
婚約指輪の相場は「給料3ヶ月分」というのを耳にしたことがある人もいるでしょう。これは一種の例えで、それだけお金をかけて1つの指輪を用意することで、結婚に対しての真剣さが誰にでも伝わるという意味があります。
しかし、プロポーズを考えている男性全員が高額な婚約指輪を用意することができるわけではありません。
また、結婚すれば結婚指輪をはめるので、わざわざ婚約指輪を買わなくてもいいと考える人もいるでしょう。
こういったことから、ジュエリーショップも販売戦略として、婚約指輪の価格帯を下げたり、結婚指輪とセットで身に着けられるようなデザインにしたりなどの工夫が見られます。
実際に現代では給料3ヶ月分というのは昔の話のように考えられており、現在の相場としては大体35万円程度と考えられています。もちろん、それ以下でも購入することも可能です。
婚約指輪、結婚指輪の相場や値段については、詳しくは下記のページをご覧ください。
婚約指輪・結婚指輪の
値段や費用の詳細
準備期間はどのくらい?余裕をもって準備をしよう
ブライダルリングを用意するとは言っても、いつ頃から準備をすればいいのかと悩む人も多いのではないでしょうか?数千円で買えるようなものでもないので、じっくり選びたいという人もたくさんいますし、オーダーともなると手元にくるまでに時間もかかります。
こういったことを考えて、具体的にどれくらいの準備期間を設けるべきなのかを解説します。
まず婚約指輪ですが、プロポーズをするときに贈るのか、結納や顔合わせのときに贈るのかを明確にしましょう。
そこから逆算して準備を始める時期を考えます。婚約指輪の購入は素材となる金属を選び、それにどんな宝石をつけるのかという分け方をして考えるので、ほとんどがオーダーでの購入となります。
ブランドにもよりますが、注文してから1~2ヶ月は製作期間と考えましょう。
そして、実際に商品を選ぶまでの検討期間を余裕を持って1ヶ月と考えると、婚約指輪を準備するための期間は2~3ヶ月と考えられます。
次に結婚指輪ですが、これも婚約指輪と考え方はほとんど同じです。
店頭に並んでいる商品をその場で購入することも可能ですが、やはりオーダーを選ぶ人が多いので納品までに1~2ヶ月はかかります。
結婚式までには用意しておきたいものなので、挙式の1~2ヶ月前には手元にくるように準備しましょう。
挙式ギリギリになると、何らかのトラブルで挙式日までに手元に届かないという可能性もあります。
余裕を持って用意するためにも、挙式の半年前くらいから指輪選びを始めると良いでしょう。
実際に、筆者は挙式の3ヶ月前にオーダーしましたが、お店側の手違いで納品が大幅に遅れ、挙式の前日に届くという冷や汗をかくような事態を経験しました。
この時ばかりは「もっと早くに決めておけばよかった」と思いました。
渡すタイミング・付け始めるタイミングはいつごろ?
婚約指輪・結婚指輪、それぞれの指輪を準備したら、次は渡すタイミングとつけるタイミングです。これはカップルによって意見が異なりますし、正解も不正解もありません。
実際にどのようなタイミングにしていることが多いのか、それぞれの指輪にわけて紹介していきます。
婚約指輪
まず、婚約指輪ですが、渡すタイミングとしてはプロポーズの時か結納までというのがほとんど。現代では結納まできちんと行っているカップルは多くはなく、顔合わせだけをするというケースが増えています。
この場合、顔合わせ時に婚約指輪を披露し、女性側もお返しを用意するというパターンも多いのです。
いつ頃からつけ始めるかという点に関して明確なルールはありませんが、男性から受け取ったらその後は自由に身につけても良いでしょう。
結納をするカップルは、プロポーズの時ではなく結納後につけ始めるという場合が多くなっています。
結婚指輪
次に結婚指輪ですが、これはカップルによって違います。基本的には、挙式時に指輪交換を行うので、結婚式の指輪交換をきっかけに結婚指輪を身につけるという人が多いです。ただ、現代では結婚式を挙げないカップルも多くなっています。
その場合の結婚指輪は、入籍した時につけ始めたり、購入してすぐにつけたりとタイミングは様々です。
運命のひとつをみつけよう
海外ではブライダルリングの歴史が非常に古いので、婚約指輪も結婚指輪もあって当たり前の存在でした。比べて、日本でブライダルリングの定着は戦後なので、実は海外に比べると婚約指輪も結婚指輪も歴史は浅いです。
そのため、
- なぜ結婚という場面で指輪を用いるようになったのか
- 婚約指輪と結婚指輪にはどのような意味や違いがあるのか
なんとなく習慣だからという理由で覚えている人が多いのが実際です。
しかし、どのブランドにおいても、職人たちが魂を込めて作った婚約指輪、結婚指輪には必ず意味があります。
また、婚約指輪も結婚指輪も、大切な人に向けて用意するものであり、愛を象徴するものという意味を持っています。
なんとなく用意するというのではなく、それぞれの意味や込められた職人たちの思いにも目を向けてみてください。
そうすれば、ブライダルリングに対する見え方も変わってくるでしょう。これらを加味した上で、運命の1つを見つけてください。