その結婚指輪にはどんな意味があるのかご存知ですか?
結婚指輪の意味と言えば、「夫婦の愛の誓いの証」「自分にパートナーがいることを周囲に知らせるためのもの」と言ってしまえばそれまでなのですが…もっと複雑で深い歴史や人々の想いが、結婚指輪には詰まっています。
恐らくあなたは、そういった、普通は知らない結婚指輪の意味”が知りたくて今当ページを読んでくれているのだと思います。
そこで、今回は、普通に生活していれば知ることのない結婚の意味や、結婚指輪が持つ意味について迫ります!
目次
結婚という文化はいつから?
まずは結婚指輪の意味や歴史に触れる前に、少しだけ、結婚指輪の文化の土台となる”結婚”についてご紹介します。今となっては当たり前になっている「結婚」という文化ですが、一体いつ頃から始まった文化なのか、いつ頃から今のような形になったのか、ちゃんと知っている人は意外と少ないです。
昔の結婚は、女性の肩身が文化だったようです。
「通い婚」が主流になっていた平安時代
平安時代あたりまでは、「通い婚」が主流だったと言われています。夫が妻の家に通うスタイルだったそうで、訪ねてくる予定日に、夫が訪ねてこないことも度々あったんだとか。これは、他の女性とも関係があること意味しています。
寂しい思いをする女性が多くいた時代だったようですね。ちなみに、紫式部の「源氏物語」の中にも、通い婚の文化は、しっかりと描かれています。
鎌倉時代からは「嫁入り」が主流に
現代でもすっかり当たり前になっている「嫁入り」。この文化が主流になったのは、鎌倉時代からと言われています。鎌倉時代は、女性が男性の家に嫁ぐ形になっており、亭主関白の風潮が見られていました。そのため、女性の立場は、かなり「下」にあったんだそうです。
ちなみに、妻が不倫をした場合は、夫への反逆とみなされて、厳しい罰が課せられていました。
「言いなり婚」が主流になっていった江戸時代
江戸時代になると、親が決めた相手と一緒になる「言いなり婚」が主流になったと言われています。この当時は、父や夫の地位が絶対で、女性は我慢しながらの結婚生活を強いられていたそうです。
子供が産めない体質の妻は、夫が浮気して作ってきた子供を育てさせられることも多かったんだとか。
しかも、「自分の子供」としてです。
結婚において、男女不平等がピークだった時代だと言えます。
明治時代からは「国際結婚」も見受けられた
明治時代になると、外国の文化が日本に入り始めた背景もあって、「国際結婚」が見受けられるようになりました。女性の立場は、一昔前に比べると平等に向かっている時代です。
今の結婚スタイルになったのは戦後から
現代は、男性も女性も平等な立場で結婚しています。このスタイルになったのは、戦後からだと言われています。これは、憲法第24条にある「結婚は男女平等」を訴えた内容の影響が大きいでしょう。
ということで、今の結婚の形は、戦後に完成したもの。それ以前は、少しずつ時代によって変化をしてきたようです。
婚約指輪の歴史の始まりは?
では、結婚の歴史を少し理解したところで、いよいよ本題の結婚指輪に関する歴史や意味についてみていきましょう。結婚指輪の意味、皆さんご存知でしょうか?
結婚すれば毎日身に着けるものではありますが、しっかりと調べたり理解した上で結婚指輪を扱っている人は、あまりいません。
そこで、きちんと順序を踏まえて意味をお伝えしていきます。まずは、結婚指輪の意味の説明に入る前に、指輪の歴史をご紹介します。
簡単にまとめてみたので、一緒に見ていきましょう。婚約指輪も結婚指輪も、発祥は古代ローマです。
婚約指輪は「純潔」の義務だった、
婚約指輪をプレゼントする習慣は、古代ローマ時代にはすでにあったとされています。その時に婚約指輪に含まれていた意味は、「花嫁の純潔」です。古代ローマの花嫁は、夫となる男性のために、純潔を守り抜く義務がありました。
それを破ってしまうと、厳しい罰を受けることもあったそうです。現代の婚約指輪のように「結婚の約束」というロマンチックな意味ではなく、「縛り」の意味のほうが強いですね。
また、今では一般的な、“センターにダイヤモンドがセットされている婚約指輪”の形が確立されたのは、15世紀ごろ。
残っている記録の中で最も古いものは、ハプスブルク家のマキシミリアン大帝(後の神聖ローマ皇帝)が自分の妻となる女性へ贈った婚約指輪です。
ダイヤを贈るというのは、実はまだ500年ちょっととかなり歴史の浅い文化なんです。
ちなみにダイヤモンドを贈る意味ですが…
ダイヤモンドは、天然鉱石の中で最も硬い石です。そのことから、ダイヤモンドは「硬い絆」→「永遠の絆」というような意味を持ちます。
ここから、結婚するカップルを強く結びつける「永遠の愛」のシンボルとなる宝石にふさわしいとして、今のような形になりました。
結婚指輪の歴史の始まりは?
では、婚約指輪の歴史に触れたところで、今度は、結婚指輪の歴史に迫ってみましょう。結婚指輪の文化が生まれたのは、婚約指輪が生まれた時代よりかなり時間が経ってからになります。
9世紀のローマが鍵
結婚指輪の歴史の始まりは、9世紀のローマと言われています。そのときのローマ教皇だったニコラウス一世が認めた風習だそうです。当時の結婚指輪は、「花嫁は金の指輪をプレゼントされて、花婿は銀の指輪をプレゼントされていた」という記録が残されています。
ただ、その頃はまだまだ狭い範囲での文化で、王族・貴族が中心のものでした。
その後、ヨーロッパの各地で少しずつ結婚指輪を夫婦で交換するという文化が、”結婚の誓い”の意味として広まっていきます。現代のように、結婚指輪を交換することが一般化したのは、13世紀頃のことです。
日本における指輪文化の浸透
前述した結婚指輪と婚約指輪の歴史は、日本以外の国におけるもの。日本国内で、結婚指輪や婚約指輪を贈ることが意味を持ち始めたのは、いつ頃なのでしょうか?
始まりは明治時代
結婚指輪が日本で流行りだしたのは、明治時代。明治維新が起こり、江戸時代の鎖国が終わり、前時代の踏み絵や隠れキリシタンという文化が消え去った頃です。キリスト教式の結婚式が日本でも行われるようになったことに付随して、結婚指輪も広まりました。
広告でキリスト教式の結婚式がアピールされるようになって一気に認知の輪は広がり、大正時代には、結婚指輪を渡す習慣はかなりの割合で浸透していたと推測されています。
昭和に入って婚約指輪の文化や意味を知る
日本人が婚約指輪の意味や文化を知るのは、昭和30年代。婚約指輪と結婚指輪は、渡す順番も、文化が出来た順番も婚約指輪が先ですが、日本での文化の浸透のみ実は婚約指輪のほうが遅いんです。
昭和30年代を境にダイヤモンドの輸入制限が排除されたことをきっかけに、日本人は婚約指輪やダイヤモンドが持つ意味を知ります。
そこから、ダイヤモンドを販売する会社による大々的な広告により一気に社会に定着していきました。
ちなみに、この「広告によって」というのがキモで、実は私たちはこの時代の広告が原因で間違った先入観を1つ持っています。
「婚約指輪は給料3ヶ月分」というフレーズは必ず誰しも1度は聞いたことのあるものかと思いますが、実はこの相場もダイヤモンドの供給会社が広告によって大衆に植え付けた偽りの価値観なのです。
実際の相場は給料3ヶ月分よりも遥かに低いです。
この辺りは、当サイトで結婚指輪と婚約指輪の相場についてご紹介しているページがありますので、気になる方はぜひそちらをご覧ください。
結婚指輪・婚約指輪の実情を知る
なぜ今のような形に?リングの形が示す意味について
ダイヤモンドを贈ることが持つ意味については先程ご説明しましたが…土台となるリングの方はどうでしょうか。当然といえば当然ですが、なぜ交換するものは指輪でなくてはならないのでしょうか。
これは結婚指輪と婚約指輪の形状が大きく関係しています。指輪は、どれも丸い円の形をしていますよね?
“丸い形”は、はるか昔から、太陽と月という永遠のシンボルの象徴とされてきました。また、輪が途切れることなくひとつなぎになっていることは”永遠”を意味します。
この指輪が持つ意味が、結婚に関する贈り物がジュエリーの中でも指輪で限定されている理由です。
また、結婚指輪は、婚約指輪に比べるとシンプルなデザインが多く、そして、ゴールドやプラチナといった、純度の高い素材が使われています。
ここにも、きちんとした意味があります。「結婚指輪は毎日身につける」ことを考慮した結果のデザイン・形状なのです。
婚約指輪は婚約期間だけ着用する指輪ですが、結婚指輪は結婚後毎日身につける指輪てす。
そのため、「変色しにくい」「耐久性」「邪魔にならない」「どんな場所でもTPOを気にせず着用可能」などといった点が重視されているのです。
とはいえ、結婚指輪は、シンプルではありますが、その中にもそれぞれ違いはあります。
色んなブランドに様々なデザインの結婚指輪があり。多くは、「モチーフ」や「モデル」があります。
そこで、最後に、モデルとなっているものが持つ意味についてもまとめてみました!ぜひ、結婚指輪を選ぶ際の参考にしてみてください!
王冠の意味
王冠といえば、「権力」という意味が有名ですが、結婚指輪においては「成功」「富」「美」などの意味が込められています。雪の結晶が持つ意味
「雪」に込められた意味は「再生」です。雪→水→地→雨の循環を表しています。
羽根のモチーフが持つ意味
羽根には、「飛躍」という意味が込められています。常に高みを目指すイメージです。
鍵の意味
「魔除け」という意味が込められている「鍵」。「ふたりの愛の誓いを閉じ込める」という意味も込められています。
猫がモデルの指輪は?
昔から、商売繁盛や幸福のお守りとして信じられてきた「猫」。幸せな家庭を築きたい二人にぴったりです。
定番!四つ葉のクローバーが持つ意味
四つ葉のクローバーの葉っぱには、それぞれ意味が込められています。それは、「愛情」「富」「健康」「名声」です。これら四つをひっくるめて「幸福」と呼んでいます。
太陽がモデルとなった場合の意味
太陽に込められている意味は「エネルギー」です。ちなみに、日本の最高神として崇められている天照大御神も太陽がモチーフになっています。
月の意味
真っ暗な夜を照らしてくれる一筋の光である「月」。そんな姿から「道しるべ」という意味が込められています。また、「月の女神=美の女神」という意味も込められているため、美しい女性に最適です。
星の意味
星に込められた意味は「守護者」です。希望に向かって行く人を守る心情が込められています。
十字架の持つ意味
十字には、「英霊」や「救世主」という意味が込められています。神聖な力を持って、悪しきものを遠ざけるイメージです。
左手の薬指に着用する理由は?
よほどの理由がない限り、結婚指輪は左手の薬指に着用するのが一般的です。これは、古代エジプトからの言い伝えだと言われています。
「愛の静脈」が信じられていた
古代エジプトの文献には、「左手の薬指と心臓は愛の静脈で繋がっている」との記録が残っています。この解釈は、当時の解剖学でも信じられていたぐらい、信憑性の高いものだったのです。そんな愛の静脈を結婚指輪で閉じ込めることで、ふたりの愛を確固たるものにする意味が込められたとされています。
指輪を着ける位置によって変わる意味については、他のページでもっと詳しくご紹介していますので、ご興味がある方はぜひそちらの方をご一読ください。
それぞれの指が持つ効果や意味は?
意味を知ってこそ、結婚指輪はより一層愛着のある物に。
今回は、結婚指輪の歴史や意味に迫ってみたのですが、いかがでしたでしょうか?意外と知らないこともたくさんあったかと思います。ここまででご紹介したような結婚指輪や婚約指輪の背景を知れば、プレゼントする側もプレゼントされる側も解釈が変わってきて面白いです。
きっと、より愛着のある結婚指輪になってくれるでしょう。
今回紹介した情報をしっかり活かして、素敵な結婚指輪・婚約指輪をみつけてください。
おふたりの幸せを、心から願っております。